悩みがある時が、人生を深く理解するチャンスです。目の前の問題をやり過ごしたり、見送るだけでなく真剣に取り組もうとする姿勢から目に見えないけれど形の奥にある真理を感じ取っていくことができます。
20代、30代の多くは親の保護下から社会に出て、人生の終わりがあることもあまり意識せず、ある意味ががむしゃらに形に見える生活の豊かさや評価を手に入れるために、多くの人が頑張る時期ですね。
そして40代50代は家族や仕事での経験を蓄積されて、責任や問題も大きくなってくる時期ですよね。責任が大きくなってきた分、問題が浮き彫りになりやすいわけです。そして若いうちは親や周りの人のせいだけに感じて、問題の相手や環境を変えることを考えていたのが、同じように反応してしまう自分や相手のパターンにも気付き始めて、自分の内面を変えていかないと先に進めないことを悟り始める時期です。
また体の衰えも感じることもあり、人生の終わりを考え始め、もっと深い人生の目的を問い直す時期です。
真剣に取り組めばと私がいうのは、がっつり悩み自分を責めることや、自分の正しさを周りに主張して何とかしようとすることではないです。一生懸命解決しようというエネルギーがあっても、気づきが深まっていないと悪循環になってしまうこともあるのです。
ご相談を受けていると、最近はアダルトチルドレンの理解が広まってきた分、問題を意識されて、いつまでも悩みにはまっている内容のご相談が増えています。
自分の子育ての悩みから、自分の幼少期に育った環境の歪みに原因を見つけ、かなり癒したはずなのに、また同じような問題を感じてまだダメなのかと、落胆されている方たちです。
よく聴くと多少の改善もされているようですが、過去の原因で考えることに囚われすぎていると言うことを感じます。
人生や物事は絶えず変化して、総合的に影響しあって現実となって現れてきているわけで、そればかり引きずっているのはもったいないと思います。
そして問題を解いていくのに、いろいろな切り口からの見方ややり方があります。そのやり方をいくつも学んできた中で、問題をご本人自らが選択して乗り越えたという実感が持てるやり方でないともったいないと思うのです。
困った時は助けを求めることも必要で、求められないことも問題ですから、初めはそれで良いかと思います。ですがそれでカウンセラーなどに依存し、問題解決をお任せ気分で、なぜ問題を良い方に向けられたのか、その意味を自覚できていたら、大事な人生の目に見えないけど存在している法則を悟らないままはもったいないです。
ですから助けを求めつつも、自分の人生の課題(目的)が問題として現れていることまで理解できれば、その問題は単に困ったことだけでなく、内面を成長させられる素晴らしい出来事になっていきます。
一つの山(問題)を自分で越えられたと思えた時は、忍耐力と越え方(問題解決の仕方)、目に見えない意識の法則を実感できている自分になっています。
あなたの人生の物語の山を越える、シェルパー役を私が務められたら、峠から見える素晴らしい景色や感動を互いに共有し、命の醍醐味も深く感じられるでしょう。